一般的に結束バンドは樹脂製の一体成形のものが多くて、いちど縛ってしまうと再結束できないものが多いのですが、例外的に再結束できる製品もあります。
材質はナイロンやポリプロピレンなどの樹脂が多くて、他にはステンレスや樹脂であっても耐候性が高くて紫外線にも強い製品も存在します。柔軟性に富む樹脂製は主に、ケーブルや電線管の結束に用いられます。ケーブルや電線管の布設は電気設備工事でも重要な作業ですので、屋外や屋内の露出、埋設や屋内いんぺいなどの方法が技術基準などで決められています。電線とは異なりケーブルは銅線などの導体の周りを絶縁体で覆ってからシースによって被覆をしています。
技術基準では埋設と露出配線が可能です。外壁や内壁に固定するためにはサドルが用いられ、屋内いんぺいや屋外柱への固定などにおいては結束バンドが用いられています。特に屋外で用いる際には風雨や紫外線にさらされますので耐候性のある結束バンドが使われています。結束バンドで縛る際には管やケーブルの総重量を把握したうえで、バンドの許容重量とを比較して対応できるのかどうかを確認する必要があります。
また、ケーブルは電流が流れることでジュール熱が発生し熱を持ちますので、技術基準などに定められている許容結束数を守らなければなりません。結束バンドは樹脂製から金属製までさまざまな製品がありますが、用いる場所や縛るものに対して適切な仕様の製品を使うことが大切であり、必要に応じた耐候性の有無を含めて、製品に記載されている仕様に注目すべきであります。