汎用性の高い結束バンドとは

結束バンドというアイテムをご存知の方は大勢いらっしゃるでしょう。

本来は電気工事の際に電線を1か所に束ねるのに使用していたアイテムで、1960年に日本の企業が開発した特許製品です。この結束バンドの特徴は、1度バンドを締めると緩むことがないということです。これはバンドの裏面にトラッキングという凹凸があり、噛み合わさることで一方向にしかバンドが動かないからです。この特徴が電気工事業界以外からも注目され、建材の固定などにも利用される汎用性の高いものとなりました。

1960年に誕生した結束バンドはポリ塩化ビニール製で使い捨てにするものですが、昨今では一般家庭向けのものや再利用を可能にした製品も登場しており、さらに汎用性が高い便利アイテムとなっています。マジックテープ式とフリーロック式がその筆頭であり、マジックテープ式であれば何度でも取り外しができるので、ロードサイクリングにズボンの裾がギアに絡まないように足首に巻くもともできます。

フリーロック式は主に外壁工事時の足場設置の固定具として使われ、ボルトとナットでステンレス製のバンドを固定します。医療現場でも結束バンドは用いられていて、心臓外科手術の血管バイパス手技で血管同士をつなぐのに用いられます。この場合は医療用に開発された特殊な結束バンドですが、1度締めると緩まないという特性を生かした画期的な医療用具といえます。汎用性の高いアイテムで、今後も各現場に見合った製品に改良されながら使われていくことでしょう。

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